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Q501 工事請負契約とは。
着工に先だって工事請負契約を結びます。
契約は相互間の権利と義務を明確にする大切な行為ですので必ず取り交わしてください。契約書式は契約書と詳細な事項の約束事を取り決めた契約約款を組み合わせて使います。例えば四会連合協定の約款は31条の条文からできており工事の責任範囲また工事の欠陥とその保証期間なども明確にしています。
建築家は発注者(建築主)と受注者(施工者)の契約の調印に立会いあなたに適切な助言をします
Q502 工事契約書はどのようなもの。
契約書式はトラブルを未然に防ぐためにも契約約款が詳しく、建築主、施工者、双方が納得できる契約書及び約款でなければなりません。―般的に監理者の立場が規定されている四会連合協定の工事請負契約及び契約約款を使います。これは建築家の団体、施工者の団体など多くの建築関係諸団体が協定し作成しているものです。住宅金融公庫の融資を受けている場合には、住宅金融公庫監修の工事請負契約書及び契約約款を使用する場合もあります。
四会連合協定とは下記の会の協定です
鞄本建築学会、鞄本建築協会、叶V日本建築家協会、 椛S国建設業協会(昭和56年9月参加)褐囃z業協会、
鞄本建築士会連合会、鞄本建築士事務所協会連合会
Q503 工事請負契約時に注意することは。
契約後の設計変更は工事金額の変更を伴いますので注意しましよう。 契約書の内容に間違いがないか工事期間や支払い条件などを今一度確認しましよう。 契約約款を読みましたか。わからないことは建築家に質問しましよう
Q504 着工日の決め方は。
@着工日は作業の能率の点から雨期や夏の炎天下をなるべく避けたほうが賢明でしょう
A建設物価の高騰期や資材不足のおりは一時着工の延期も必要です。
B完成時期を12月年内にしないで1月へ年を越すと固定資産税を一年間節税することができます
Q505 工事中、注意することは
現場ではたとえ建築主といえど職人さんに施工についての良し悪しや、その場合での変更などの不用意な言葉は慎んでください.職人さんが仕事をするまでには、建築家をまじえて多くの人が打ち合わせを行ない、それに従って施工されるからです.また工事は工程表に沿って進み、各々の職人さんがバラバラに作業をしているのではありません。ひとつの工程が終わり次の作業ヘと進むものもあれば、いくつかの作業が並行して進むものもあります。設計変更はこのような工事の流れの中で工程を調整しながら行なわなければなりません.現場での思いつきによる変更は避けたいものです。施工について気になることは、まず最初に私たち建築家にお話しください。
Q506 着工の前にすることは。
施工にあたりご近所に迷惑を掛けないように細心の注意を払っても工事中であることには変わりありません。引越し後の楽しいお付き合いができるように、今からご近所との付き合いが始まっているんだと思って、着工の前に挨拶をされることをお勧めします。
Q507 工事代金の支払いの方法は。
支払条件ですが、一般に住宅の場合、前払いとして契約成立の時に、部分払いとして上棟時と完成引き渡し時の計3回程度の支払いが多いようです。また建築家に定期的に出来高を査定してもらって過払いにならないような支払い方法もありますので、建築家に相談してください
Q508 工程表ってなに。
建物を設計図どおりに完成させるためには多くの職人さんが手際よく手順どおりに施工をしなくてはなりませんが、そのための設計図が工程表です。工程表を見れば各工事の手順、期間そして工事の進捗状況がわかります。現場は天候に左右されますので、そのつど工程表も手直しします。予定どおりに竣工させるためにうまく工程を組むことが重要で施工者の管理能力が問われます。
Q509 あの窓は絶対大きすぎる。小さい窓に変えてください。窓を小さくしたのに、なぜ追加金を請求されるの。
部屋のかたちができあがった時、あなたは窓が大きすきると感じて、小さい窓に変更しました。大きなものを小さくしたのに、なぜ追加金が必要なのでしようか。
工事のできあがった部分の変更には、どのような変更でも追加金がかかります。まず最初の施工に材料費と施工手間賃がかかります。これが第1のお金。次に変更のためにその部分を壊さなければなりません。その手間賃が第2のお金。そして変更後新たに施工する材料費と施工手間賃。これが3番目。このように二重三重にお金がかかり、2番目、3番目のお金が追加金となるのです。ですから工事の終わった部分の変更は得策ではありません。施工者にしても、たとえ追加金をもらってもせっかく施工した部分を壊すということは嬉しいものではありません。変更は後になるほど大変になります。「変更は早めに。気掛かりなことはどんどん聞いて」を心掛ければかなり防げることだと思えます。プロでないあなたは「できてみなければわからない」かもしれませんが、それは設計途中での建築家との打ち合わせ、意見交換を充分に行なうことで対処してゆくべきことだと思われます。「遠慮せず気掛かりなことはどんどん聞いて」です。
Q510 工事中の音やほこり、近所迷惑だが、何とかならないの。
工事中には、騒音、振動、ごみ、ほこりなどがどうしても発生します。これも近隣との卜ラブルの原因となります。能力のある施工者とは、このようなことに対してもきちんと配慮しつつ工事を進める能力も含んでのことなのです。大きな騒音の発生する工事は施工する時間帯を考えたり、ごみ、ほこりに対しては外部に拡散しないように工事塀やシ−トで現場を覆うなどの対応をしたり、現場の安全のための施設を設けたり、道路を使う場合にはガ−ドマンを配置したり、そのような対応をきちんとやれるということも施工者の大切な能力のひとつなのです。そういうことのきちんとできない施エ者は他の部分でもル一ズな面がありがちです。そのような能力のある施工者は近隣との卜ラブルが発生した場合の対応もきちんとできるものです。また、そういう事態が発生した時に、あなたも協力してクレ−ムに対処することが、家が完成した後の近所付き合いをスム−スにする一助になるのかもしれません。工事に起因するクレ−ムについては、施工者が対処するのが基本なのですが、近隣のことですから、あなたからの助言や、助力が解決の決め手となることが少なくないのです