「隠れ芦屋」の たのしい家 |
近鉄南大阪線の「関屋」にあり、ここは近鉄が開発した隠れた良好な住宅地と言える。この家について、ニューハウス誌がとりあげた記事をご紹介したい。 『奈良県の閑静な住宅街に建つSさんのお宅は、ゆとりのある敷地に、建物と庭をおおらかにレイアウトした伸びやかな住まいです。暖炉をアクセントとしたダイナミックな居間、広々とした木製デッキとそれに続く緑の庭、敷地にわざわざ高低差をつけて設けた離れの続き間、ボリューム感のある落ち着いた建物外観など、どこをとっても魅力あふれる空間ばかりです。そんな中で一際ユニークなのが、車を飾って楽しむ外部スペースです。このスペースは母屋と離れの間にタイル張りで設けられていて、2つの建物をつなぐガラス張りの渡り廊下が、その上をまたぐ格好で配されています。ここにSさんの愛車である、BUBUというクラシックカーを飾って楽しもう、という計画なのです。このBUBUという車は、Sさん夫妻にとって思い出の車です。というのは、いまから3年前のバレンタインデーの日に、なんと奥様からプレゼントされたものだからです。「ショールームに飾ってあったBUBUを、主人が見て気に入り、『こんな車に乗ってみたいなあ』とじっくり眺めていたんです。それを見て決めました。デザインも良かったものですから。見た目はすごく高そうに見えますが、実際には私でも買えるくらいの値段だったんですよ」と笑いながら話してくれました。それにしても、車をプレゼントするなんて、なかなか楽しい御夫婦です。 Sさんの職業は産婦人科医。日々多忙の中、暇を見つけてはパーティを開くのが一つの楽しみとなっています。これまではマンション暮らしだったこともあり、バーベキューを大勢で楽しめるような外部空間がひとつの憧れでした。ですから、今回の外部スペースは、パーティでも活用できる広さがとられているのです。もちろん、パーティの時にはBUBUをガレージから出して飾り、来客をもてなすこともできます。ガラス張りの渡り廊下も、変化のある空間として活躍してくれるでしょう。「パーティには、年配の方から若い人まで大勢の人が集まりますが、BUBUを飾っておくと、誰もが関心をもってくれて、とても盛り上がるんです。ちょっとした演出といったところでしょうか。」とSさん。新しい家で暮らすようになってからというもの、パーティを開く回数もかなり増えたということです。』 この文章からも、家づくりは、決して単なる機能の集積ではなく、その住まい手のライフスタイルがきわめて個性化し、リゾート化しており、その器として出発している点が理解できると思う。 |
関屋の家 奈良県北葛城郡 専用住宅 RC+木造 地上2階+地下1階建て 建築面積 190.06u 延床面積 318.25u |
ニューハウス(9311)掲載 |